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海外トラブル話 小波盛佳
企業勤めや学生の知人,それに筆者が仕事の出張または観光旅行の際に,海外で経験したトラブルの実例集です。
聞いて代筆したものがたくさんありますが,誇張はしてないつもりです。みなさん注意しましょうね。
でも,外国では,そんなトラブルを帳消しにしてくれる貴重な経験がたくさんできますよ。
日本人が,いろんなトラブルを乗り越えて,臆せず海外で力を出せるようになるといいなと思います。
これは,一応の心構えとして読んでいただければ幸いです。
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2002年07月28日
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1(韓国1995)
日本出発前に現地の韓国人にホテルの予約を頼んでおいた。
飛行機が3時間ほど延着して夜遅くなったために,その人と連絡がとれなくなった。
連絡で時間をロスしたあげく,23時に到着したホテルでは予約はされてなくしかも満室状態だと告げられた。
仕方なく、頼み込んで何とか紹介してもらった替わりのホテルは、フロントで日本語、英語ともに全く通じず、国際電話もできない温泉マークのホテルだった。
この温泉マークが示す韓国式旅館は,格別に安いので最近では日本人観光客も泊まることがあるようだが,
通常は外国人が泊まることはほとんどない。
後で頼んでくれた人に聞くと,いつものとおり延着の可能性を含めて予約してあったとのことで,
飛び込み客で満杯にしてしまったホテル側が言い訳できずに,予約がないと言い張ったらしい。
2(米国1996)
前に泊まったホテルに日本からFAXで予約しておいたが、到着してフロントで名乗ったら予約がないと言われた。
このような場合,必ず予約番号付きの回答をFAXでもらい、それを持参する必要がある。
相手が見えないFAXやE−Mailのばあい,フィードバックとその確認は必須である。
3(米国1994)
現地の人に割引料金で予約してもらっていたのに予約番号を控えていなかった。
フロントで自分の名前,会社名,現地の人の名前などのスペルを次々に書いて示したが,
予約を受けていないと言われて正規の宿泊料金を要求された。
ことはそれだけで終わらず,1ヶ月ほど経ってから、予約時にギャランティした現地の人のカード会社から引き落とし請求があったという。
日米間のやりとりを含めた交渉の結果,後で請求された金は払わないで済んだそうだが,
名前の聞き間違い、入力間違いなどで予約の確認ができないことが時々起こる。
こういう場合,予約番号は非常に大事である。
これは日本でも有名なほどのホテルでのことである。
4(米国1997)
ホテルで下着をクリーニングに出したら,数枚が帰ってこなかった。
フロントはあっさりしたもので,さしてまじめに探そうという気もなく,賠償要求額を言えという。
当人は気が弱いもので,古着なみに考えたら高くは言えないなあと,15ドルを請求したら,
宿代のディスカウントということですぐに応じた。
こういうときは,再取得費用と考えて新品代を請求するぐらいのことをしてもいいのかなあと思ったが,まあ,気が収まればそれでいい。
旅先ではあまりずうずうしいことは避けた方が賢明であろう。
5(韓国 1987)
経験のためと田舎の韓式旅館に泊まった。玄関をくぐったとたんに鼻を突くニンニクの強烈な異臭。
どうにも耐えられないので,チェックインを済ませて外に飛び出し,酒を飲んで鼻を麻痺させて部屋に帰った。
夏なのに空調がなく,風邪を入れようと窓を開けたら破れた網戸から蚊が入って困った。
かなり大きな旅館だったが,当時は,こんなもんだよ,という話だった。
懐かしい経験だが,今ではこんな宿は少ないかもしれない。
1(米国1995)
日本から始めて英語圏に旅行する人が,現地の日本人と米国のダラスで待ち合わせて目的地オースチンに同行することになっていた。
しかし,シカゴから乗ってくる人のフライトが欠航となり、ダラス空港で立ち往生した。
迎えが来るつもりで安易に考えて,心構えができていなかったが,電話をする方法だけはなんとか分かった。
時間帯が日本の昼間であったため、日本を中継場所にして電話で連絡を取り合った。
切符は持っていたので,オースチンまでの便に自力で乗り換えてホテルにたどり着き,なんとか落ち合うことができた。
日本との電話による情報と旅行会社の作ってくれた旅程表で便名,ホテル名などを各所で見せながら行くことができたが,
こういった欠航や長時間の遅延がよく起こるので,それに対する心構えをいつもしておく必要がある。
2(米国1995)
空港内での待ち合わせ場所をはっきり指定しなかったために、出迎えの人と会えなかった。
これはたびたび起こる。
ロサンゼルス,ポートランド,サンフランシスコなどの米国の空港は巨大なところが多い上に仕組みがさまざまで、よほど経験があっても
待ち合わせ場所の特定がしにくい。
3(台湾1997)
いつも,旅行会社に頼んで切符を手配してもらっている。
旅行会社から受け取った日程表にはフライトが記載してあったが、搭乗手続きの直前に確認してみると切符は片道分しかなかった。
予約はしてあったので、カウンターですぐに買えたが、割引のない正規料金を払わされた。
切符も,受け取ったときに一応確認しておく必要がある。
1(韓国、台湾1996)
現地メンバーが空港出迎えタクシーの予約をしてあるのに、一般のタクシーを拾って宿に向かってしまった(複数回)。
他の人が親切に手配してあげたのに本人に伝わっていなかったケースと,知っていたのに忘れていたケースがある。
空港の乗客出口でタクシーの運転手が名前を聞いた紙を掲げているのだが,
気にしていなければ,到着の開放感と緊張感からまず,気づかない。
因みに,拾ったタクシーでは法外な金額を要求されることもあるので,長距離の場合は相場を聞いておき,先に値段の交渉をするとよい。
2(米国1995)
宿から電話でタクシー会社を予約したついでに値段の交渉をしたら,半額程度で空港まで行ってくれることになった。
面白いことに,長距離はけっこうまけてくれる。これは,まけてくれなきゃ他もあるという場合に限る。
タクシーに乗った後,ちょっと土産を買おうと思ってスーパーに寄ってくれと頼み,空港に着いたら,ほぼ正規の料金を請求してきた。
値段交渉したルートから少しはずれたからという。
そりゃおかしいとちょっと抗議したら,じゃあ交渉した金額でいいという。
たいして厳しく言ったわけではなかったが,気の弱そうな運転手だったので,恐くなって引いてしまったようだ。
コースを外れた分を自分で見積もり,チップを加えて払い,悪い奴ではないよという態度を見せたら,緊張した顔がにこっと笑った。
米国のタクシーの運転手には,英語があまり上手でない社会的な弱者も多い。
運転手の規制がゆるく,外国からきて間もない運転手もたくさんいる。
ただし,銃を持った恐い運転手達もいると思われるので,要注意。
時間の余裕があれば,通りで拾うより,ホテルや会社などに頼んでタクシー会社から回してもらうのが,
お互いの身元がいくらかでも保証されていて安全である。
3(タイペイ市内1990)
タクシーに乗ってデパートに行こうと「ライライ(来来百貨店)」と告げたら、
方向違いのホテル(来来大飯店)に連れて行かれた。少し慣れてくると、却ってこんな失敗をする。
気取らず,情報にはいつも冗長度を与えて,確実に伝えるという心がけが大事である。
1(韓国1995)
ホテルで宿泊していた夜中に,クレジットカードを含む貴重品類を盗まれた。
ドアにはきちんと施錠してあり,ロックもかけていた。
2階ではあったが,鍵のかかっていなかった部屋の窓から侵入したとしか考えられない。
盗られた本人の話によれば,目を覚ましたときに,ロープらしき物が引き上げられていくのが見えたという。
ロープを伝って上から降りてきたということか。
これはソウルの近くの水原(スウォン)の中では,やや高級なホテルでの話である。
2(韓国1996)
上記の事件後、現地の代理店のアテンダントに貴重品を預けるようにしていたら、今度はその人が別のホテルで盗みにあった。
日本以外では盗みがけっこう多いので,常に気を付ける必要がある。
3(台湾1996)
出入りが厳重な半導体の工場内であったが、
装置の内部に取り付けてあったアラーム監視を目的とするメンテナンス用のパソコンを盗まれた。
これは,トラブルが起こってその対応のために日本から出向いたときに分かった。
犯人は、そのパソコンがなくても,異常がない限り装置が稼働することを知っていた。
1(米国1997)
ソルトレークシティ空港で搭乗のための手続きを全て終えてほっとし,
FOOD SHOPに並んでいたら、飛行場内の放送で呼び出しにあった。
指示された場所に行くと「何か落とした物はないのかね」と2人の男達がにやにやして聞いた。
きょとんとしていると,「パスポートがコンコースに落ちていたよ」と渡された。
どうやら荷物検査のゲートを通過した直後に,ウェストポーチに入れたはずのものが少し歩いた後で滑り落ちたらしい。
本人は落とした自覚なし。おお、大変。
そのまま飛行機に乗ってしまったと考えると,
自分を入れて3人しか日本人が駐在していない田舎町のホテルでパスポートの紛失に気づいたら後がどうなっただろうと,
今でも思い出す度にぞっとする。
それにしても,KONAMIをカナアーミと発音する呼び出しに,混雑する場所でよく気づいたものだと我ながら感心した。
ちょっとはヒヤリングも上達したかな。
2(成田1997)
米国からの帰りに,成田で降りた飛行機内(荷物棚の隅)に忘れ物をした。
航空会社のBAGGAGE CLAIMカウンターに届け出たが,
あまりにもその対応に時間が掛かったために,
信じられないことに,待たされている間に飛行機は次の目的地香港に飛んでいってしまった。
結局,荷物は回収した後に,壊れても補償なしの簡易包装のまま,成田から宅配便の着払いで送ってもらうことになった。
数日後に通関の担当者から電話が掛かってきた。
ちょっと高価なアルコール2本が入っていたために,税関がからんでしまった。
手続きが面倒になるかと思ったが、結局,電話で「他にアルコールは持って帰らなかったか」という問いに「ノー」と答えて,
その口頭の申告で無税が認められた。
そして,好意か手違いか,それとも面倒だったからか,到着した荷物は運賃元払いだった。
(こなみ もりよし)
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