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DV(家庭内暴力)にはどう向きあうか 小波盛佳
希望に向けた明るいイメージを心がけたいのですが、つらいDVについても触れないと片手落ちになりそうです。
具体的な対応の方法について一緒に考えてみましょう。
2003年11月30日改
2006年04月22日改
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DVすなわち、家庭内暴力ということがよく言われます。
最も多いのが夫が妻に、または恋人がパートナーに働く暴力です。
これは、1回だけで終わる場合もあります。
パートナーの思いもかけない反撃に会ったり、自分の良心の呵責(かしゃく)を感じたりして、
大変なことをしてしまったと強く反省し、その後は全くしないということも珍しくないでしょう。
その経験を経て暴力を克服できた場合は、精神的な成長を果たしたことにもなります。
しかし、1回目での反省が足りなかった場合は、その行為は習慣になることが多いようです。
おぞましいことに、加害者がむしろそれによって快感を覚えてしまうことさえあります。
習慣化すると、暴力をする側にとっては自分が抑えられないという状態になります。
それどころか、さらにエスカレートしていきます。
そして、よほど大きい精神的なショックでも与えられないと、なかなか止むことがありません。
DVを受けたら、被害者はできるだけ早くはっきり抗議して話しあいましょう。
そのまま耐えてしまってはいけません。
話しあいでは、状況にもよりますが、自分が耐え難いことをしっかり伝えて、
関係が続けられなくなってしまうことを明言していく必要があるでしょう。
二人での話しあいが難しければ、自分が信頼できる人を交えて話しあいましょう。
できれば両方に影響力のある人だといいでしょう。
問題は、ついていけないような異常な性格を相手が持っていると判った時です。
暴力を止めるように頼むと、反省するどころか、かえって怒り出すようなことがはっきりした場合です。
そういういわゆる聞く耳を持たない人はバタラーと呼ばれ、
その性格はちょっとやそっとのことでは良くならないようです。
世の中には他人の人格の独立性を認めたがらないそういうバタラーが、残念ながら少なからず存在します。
その場合は、話しあいはもはや成り立たないでしょう。選んでしまった人の運が悪かったのです。
諦めるしかありません。恥とか世間体とかいったものは捨てて、
公的な機関などに相談を持ち込むというような行動を開始した方がよいでしょう。
相談に応じてくれるところとしては、公的な機関、準公的な機関、民間機関がそれぞれあります。
できれば、親しい友人などの味方を一人以上得て、
相談しながらそれらの機関と連絡を取りあっていくのがよいでしょう。
インターネットで探せばたくさんできてきますので、信頼できそうなところを選ぶといいでしょう。
ただ、その行動を開始するときは用心深くしなければなりません。
相手は「なんとしてもあなたを失いたくない」という場合があります。
愛しているからではなく、自分が自由にできる隷属的な相手から離れたくないのです。
また、「かわいさ余って憎さ百倍」といった気持ちになっていることもあります。
そういう感情を刺激するのは危険です。
たとえば、インターネット上では相談に応じてくれるサイトがたくさんありますが、安易にアクセスしてはいけません。
パートナーが懐疑的になっている場合、家庭内で相手も見られるパソコンなどでは、執拗に履歴を探して、
ホームページを閲覧している履歴を監視されることがあります。
もし、うっかり閲覧してしまってその心配がある方は、自分が見たという履歴を消す方法を探して消してください。
そういうサイトには消し方が出ていることがあります。
もちろん、そういうサイトの掲示板に、本人と分かる形で相談ごとを書き込むのは厳禁です。
ここまでで終わってしまうと、「暴力をふるうような相手は変わりようがない、
早く別れてしまえ。」という無責任な話になってしまいます。
そうではありません。ここからが前向きの大事なところです。
実際には、それほど簡単にシロクロがつけられるものではありません。
多くの場合、どうしようもない「クロ!」と断定できなくて、相手をあっさり切り捨てようとは考えられないはずです。
つまり、バタラーというほどのことはなく、いつの間にか暴力の深みに落ちてしまった人もあります。人間は弱いものです。
精神的に強いストレス状態で酒を飲み、その勢いで暴力を働いてしまったようなことも考えられます。
これまで、パートナーとしてお互いに努力し、よい関係を築いてきたのにそういったDVの関係に陥ったような場合は、
双方が力を合わせてこれを直すことができます。
暴力を直すには、相談機関でのカウンセリングや医療機関での治療が最良です。
つまり、プログラムに沿ってきちんと進めていくのが最も確実な方法です。
特にアルコール依存が原因で起こる暴力は、治療の効果があがりやすいようです。
このような場合は、気持が落ち着いている時に二人でよく話しあい、立ち直りのステップを踏んでいく必要があるでしょう。
もちろん双方の信頼関係が残っていることが前提です。
そして、その協働の作業が効を奏して二人の関係が改善された時、前にも増して二人の絆は強まるでしょう。
(小波盛佳 Moriyoshi Konami)
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